まつやまワールド 松山清・議員活動報告

宇和島市立病院視察報告
平成20年8月26日(火)

新宇和島市立病院


 厚生常任委員会では、「自治体病院の経営状況と今後の課題について」をテーマとして、宇和島市立病院の視察研修を行った。

 8月26日(火)午後1時に西予市議会を出発、研修は午後2時からだったので30分は早く宇和島市役所に到着した。今回は九鬼公営企業部長、宇和・野村病院事務長も同行しての研修となった。
 前回7月には、青森県十和田市の十和田中央病院を訪問したが、近隣の状況についても詳しく調査をしておきたかったので、宇和島市立病院の研修をすることにした。

 宇和島市は、現在新市立病院を建設中であり、それもほぼ建設が完了しつつありこの秋から診療を開始するという段階である。そのような中で、今の医師不足・今後の病院改革などについて西予市とも関連が深いため、大変有意義な研修となった。
 


宇和島市議会で、宇和島病院事務長らから経営状況について説明を受ける


 まずは、市議会で市立病院の経営状況について研修した。
 宇和島市の市立病院は、宇和島病院559,吉田病院149,津島病院133計833床のベッド数と南予の医療の中核をなしている。国の医療費抑制政策により、宇和島病院が84名の常勤医師がいるものの吉田・津島病院は医師不足により経営にも影響があるとのことで、累積赤字が8億87百万となっていた。

 19年度の決算状況(当年度)は、
   宇和島 38百万の黒字
   吉田 243百万の赤字
   津島  90百万の赤字

 繰り越しを考慮すると(累積では)
   宇和島 6億62百万の剰余金(黒字)
   吉田 10億77百万の欠損金(赤字)
   津島  5億51百万の欠損金(赤字)
であった。

 病床数は、宇和島病院が改築により559床から435床に124床削減され、吉田100床、津島101床ということだった。
 新病院は、来月9月に一般公開で10月15日開業予定。今回の視察では、引き渡し直後の新病棟の中を見せてもらった。新病院の建設費としては、病院債140億、合併特例債50億その他を含め約200億円。そのうち、医療機器が30億かかっていた。MRIとCTは現在使用中のものを移転するそうである。




ビル中央監視室は稼働している模様


救急治療室だろうか


1階には救急治療室が並ぶ


 医師の確保問題については、平成16年4月からの「臨床研修制度」により、研修医は都市部の大きな病院など労働条件のよい研修先へ流れる傾向となり、地方の大学病院でさえ医師不足の状況に陥っている。
 そのため、大学病院は地域の自治体病院へ派遣していた医師を呼び戻すことになり、医師の派遣を大学病院に頼ってきた自治体病院は医師不足により厳しい経営状況となっているそうだ。

 市立宇和島病院の問題点としては、常勤医師数は84名であるが、吉田病院および津島病院の外来に医師を派遣しているため、実質的に担当医師の負担が大きくなっていた。


 吉田・津島病院に関しては、吉田病院は平成14年度12名の医師が平成19年度には5名となった。津島病院は、平成14年度11名の医師が平成19年度には5名となっている。医師不足を補うため、愛媛大学医学部付属病院から医師の派遣により、地域医療の維持に努力しているとのことだった。
 また、独自に医師を確保するため、病院のHPや医師斡旋のHPに募集案内の記事を掲載しているが、今のところ成果は上がっていないという。



2階の中央廊下


 最近、腎移植問題で話題になり、毎月監査が実施されていたが、その問題については一段落しているとのことで、現在保険医取り消しについての問題は中断しているもようで、国会などの動きなどもありなんらかの対応はあるのではないかということだった。



内科受付


中庭に面する部分


中庭


リハビリ室外部


病棟中央廊下


病室内部


屋上庭園、リハビリ施設も兼ねている


ヘリポート


リハビリ室


 宇和島市立病院の視察を終了後、野村病院へ場所を移して、西予市立病院の看護師長と西予市の病院のあり方など、意見交換を行った。野村病院はチームワークで医療に取り組んでいる姿、宇和病院は地道にそれぞれの立場で医療の現場へ対応しているなど、同じ西予市立病院といえども内容の違った病院の姿を知ることができた。

 やはり、現場の声というのは重要で、それを明日の医療にどう生かしていくことが出来るか、また、患者の声に誰がどう答えれるかなど、いろいろと考えさされることが多かった。
 今、市立病院は医師不足が大変な問題であり、そのため経営が困難になっているところが多い。その問題は、誰かが解決するわけでなく、今日集まった一人一人の認識にかかっている。Now or Never!





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