平成13年12月12日
おはようございます。
平成十三年十二月定例議会におきまして、質問の機会を得ましたので、通告により今後の宇和町の指針について4点の質問をいたします。
現在、日本経済は、小泉改革により大構造改革が行われており、われわれ国民もその改革の痛みに耐えているところであります。不良債権整理に伴うマイカル、青木建設の破綻など、忍び寄る経済不況を感じずにはおられません。我が町におきましても、倒産や廃業、事業縮小、賃金カットなど、日本経済の低迷の影響は多大であると言えます。
そのような時代の流れの中で、我が町が今後どうあるべきか、開かれた宇都宮町政にこれから求められて行くものは何か、それらに対してどれだけ的確な方針をお持ちかをお伺いいたしたいと思います。
(1. 東宇和郡合併についての町長の決意について)
まず初めに、市町村合併に対する町長の決意の程をお聞きいたします。
宇都宮町長は、9月定例議会以降東宇和郡の合併に取り組むということいろいろな場所でく聞いていますが、平成16年3月までにそれを実現し、市政へ移行するという強い決意を持っておられるのでしょうか?
アンケート調査なども行われ、宇和町民の合併についての認識および関心は高まってきておりますし、町民のニーズとしては東宇和、あるいは、三瓶町を加えた5町の合併という声も日増しに強くなってきているようであります。また、私は宇和町を中心とする地域作りを考えた時、5町で合併して市となることが、将来の宇和町のためにベストであるだけでなく、そうした枠組みで今後南予の中心的役割を担っていくまち作りをするならば、宇和町以外の4町にとっても魅力ある合併となることであろうという考え方を訴えてきたわけであります。
今、宇和町はそのような可能性に向かって進んでいるようで、現在東宇和4町の町長と三瓶町長で意見交換されている推移を慎重に見守りながら、その成果を期待しているところであります。また、議員レベルにおきましても、それぞれの町の議員と意見交換を深め、合併についての将来への希望と山積する問題点をどう克服していくか、考えて行かねばならないと思うのであります。
また、宇和町におきましては、町民の関心が高いとはいうものの他の町では、まだまだというところもあり、また、合併の枠組みについて考えた時、明浜町と城川町の結びつきなどは、教員の人事異動などを除くと極めて希薄と感じを町民が持っているようです。まして、三瓶もということになると、意識付けをどうしていくのかなど、乗り越えなければならないハードルは非常に高く、宇和町のリーダーシップのあり方がこの合併を大きく左右すると言っても過言ではありません。
そこで、町政6期目に挑戦すると決意を固められた宇都宮町長が、公約としてこの市町村合併をどうしていこうと考えておられるのか、改めて決意の程をお聞かせ下さい。
先日、愛媛県では宇摩地域と南宇和郡の2地域が、合併重点支援地域の指定を受け、来年度から公共工事等の予算が重点配分されていくとう報道がありました。わが町としては、これに遅れてしまいましたが、東宇和郡の合意形成ができて市政移行を目指すのであれば、どこよりも早く合併実現ということになります。過去の一般質問でも3回にわたり、私はこの合併問題への取り組みを急ぐべきという点を指摘して参りましたが、そのたびに町長の答弁は、「合併はしたくない」というものでありました。このことが、ここへ来て市政移行に取り組むのにタイムリミットが迫ってきている原因であります。 その際、宇都宮町長が全国町村長会の副会長をされていたときでもあり、その立場は理解できます。しかし、そのことがこの合併問題の遅れとなってはいけないのであって、これからはそこで遅れた分も、是非頑張って取り戻して欲しいわけであります。
今後、交付税制度が見直されていく中、時代の流れにそった地域作り・まち作りをしていくことは我々の急務の課題であり、合併特例債は言うの及ばず、我が地域もその合併重点支援地域の指定を受けるべく努力も必要なのではないかと思うが、町長はどう考えられるのでしょうか。
(2.宇和町条例集・宇和町議会議事録のデータベース化について)
次に宇和町条例集・宇和町議会議事録のデータベース化についてお伺いいたします。
現在宇和町条例は、行政職員および議員の範囲にしか配布されておらず、町民はほとんど目にすることもないものですが、宇和町を動かす基本的重要なものであることは周知の事実です。しかしながら、一般町民はこの条例の内容を知らされておらず、何か事にぶつかった時こんな条例があると、役場職員から示されるというような状態になっているのではないでしょうか。
IT化が進行している今の時代において、これをインターネットで公開したり、CDで配布することは、コストもかからずいとも容易なこととなってきており、近隣市町村においても実施に踏み切る町村もあらわれてきています。例えば、内子町は町のホームページに全町条例を公開しており、議員は条例を見る時、これを利用するそうです。したがって、あの分厚い例規集は廃止したのだそうです。また、町民などからでも自由にいつでも見ることが出来ます。
宇和町の場合は、議員控え室に各議員ごとに備え付けてあり、定期的に差し替えにより更新されていますが、その作業は手作業で、これを役場内でやっているのでしょうから、極めて非効率かつ不経済・無駄なことをやっているのです。したがって、これらを改善することができないのかお伺いいたします。
また、宇和町議会議事録についても町民が知るというのは現時点では難しい状況です。先日、新居浜市へIT研修へ行ってきましたが、行政のホームページの中で公開しているとのことでした。これにより、市民のみならず誰でも、自宅のパソコンからどのような行政・議会運営が行われているか、どのような協議がされているのか知ることができるようになり、市民や行政職員からとても好評だということでした。
また、その原稿は印刷時に作成するものなので、その手間は極めてわずかなものなのです。
このように、議会議事録についても広報していくのが、開かれ行政のためには望まれることですが、実現できないか町長の考えを伺いたいと思います。
(3.古代ロマンの里構想の進捗について)
次に、古代ロマンの里構想の進捗についてお伺いいたします。
なかなか具体的な構想が見えてこない古代ロマンの里構想でありますが、それを一体どのようにしたいのか、町長の考えをお伺いいたします。
これまで聞いている範囲では、里山へ観光客を呼び寄せようと言うコンセプトを愛媛大学の下条教授にお願いするということでありますが、それ自体そもそも向かっていく方向が違うのではないかと私は思います。6月定例議会で1億5千万円の基金を積んだわけですから、もっと宇和町で自信を持って独自の力でやって行くべき課題なのではないでしょうか。愛媛県で小森古墳・笠置古墳程度の前方後円墳は15カ所ほど確認されているそうですが、宇和町の古墳はそのうちの一つ程度の価値であるという認識を持たなければならないと思います。もっと発掘調査が進み、考古学会の中でも注目される程重要である、とか、国・県の史跡に指定されるほどのものであるという事実があれば人を呼ぶという構想も考えられるのかもしれません。
今、重要なのは、その古墳の歴史的価値がどれほどなのか調査することであり、未来に向かってそれらを維持・保存していくことであるのではないでしょうか。つまり、学術的調査はしっかりやっていく、そして国・県の史跡として認めてもらうことです。それなくして、宇和町の税金を突っ込むことは、一般町民からみて許されないと思います。石城平野に季節の花を植えたり、古墳へ行く道の整備などはやっていくべきかもしれません。しかし、それによって自然を破壊したり、ものだけ作って中身がない、人が来ない、利用されないというようなものにしてなならないのであります。
また、古代遺跡は三内丸山遺跡や吉野ヶ里遺跡のような歴史的価値が非常に高いものをのぞき、観光開発しても訪れる人はほとんど無いのが現実であります。それをよく考え、人の言うままに任せるような税金の使い方はしてほしくありませんが、理事者の考えをお聞かせください。
(4.宇和町のIT化について)
最後に役場内のIT化についてお伺いいたします。
各自治体で、一人一台のパソコンを持ってLANで結ぶという計画が進行しているが、宇和町の現状はどうでしょうか。現在の庁舎内のパソコンの整備状況をお聞かせいただきたく思います。(何台あるか) また、個人パソコンの実体はどうでしょうか。必要な場所にパソコンが配置されず、個人が持ってきて使っているような人に対して、それを改善してあげなければならないということが懸念されます。そのような実体はないのでしょうか。
役場内を見ていると、とにかくOA機器の配備が遅れているように思えますが、今後の計画をどのようにたてているでしょうか。行き当たりばったりで計画もないようでは困ります。合併後こそ、そこらの実力が見えてくる時です。進んだ役所では電子メールアドレスを一人づつもって、町民とのやりとりもメールで行われているところもありますが、宇和町は見通しはどおでしょうか。
また、宇和町のホームページは、宇和町が作っているものではないため、行政の考えや各課の情報発信が出来ていません。観光案内のようなもので宇和町としての考えを見た町民は知ることができないものです。それらを改善して、開かれた行政のためにはもっと行政の情報発信をしなければならないのですが、そのようなことはできないのかお伺いいたします。
以上で、質問を終わります。
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