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平成13年12月定例議会の一般質問

私の質問内容
平成13年12月12日

 おはようございます。
 平成十三年十二月定例議会におきまして、質問の機会を得ましたので、通告により今後の宇和町の指針について4点の質問をいたします。

 現在、日本経済は、小泉改革により大構造改革が行われており、われわれ国民もその改革の痛みに耐えているところであります。不良債権整理に伴うマイカル、青木建設の破綻など、忍び寄る経済不況を感じずにはおられません。我が町におきましても、倒産や廃業、事業縮小、賃金カットなど、日本経済の低迷の影響は多大であると言えます。
 そのような時代の流れの中で、我が町が今後どうあるべきか、開かれた宇都宮町政にこれから求められて行くものは何か、それらに対してどれだけ的確な方針をお持ちかをお伺いいたしたいと思います。

(1. 東宇和郡合併についての町長の決意について)
 まず初めに、市町村合併に対する町長の決意の程をお聞きいたします。
 宇都宮町長は、9月定例議会以降東宇和郡の合併に取り組むということいろいろな場所でく聞いていますが、平成16年3月までにそれを実現し、市政へ移行するという強い決意を持っておられるのでしょうか?
 アンケート調査なども行われ、宇和町民の合併についての認識および関心は高まってきておりますし、町民のニーズとしては東宇和、あるいは、三瓶町を加えた5町の合併という声も日増しに強くなってきているようであります。また、私は宇和町を中心とする地域作りを考えた時、5町で合併して市となることが、将来の宇和町のためにベストであるだけでなく、そうした枠組みで今後南予の中心的役割を担っていくまち作りをするならば、宇和町以外の4町にとっても魅力ある合併となることであろうという考え方を訴えてきたわけであります。
 今、宇和町はそのような可能性に向かって進んでいるようで、現在東宇和4町の町長と三瓶町長で意見交換されている推移を慎重に見守りながら、その成果を期待しているところであります。また、議員レベルにおきましても、それぞれの町の議員と意見交換を深め、合併についての将来への希望と山積する問題点をどう克服していくか、考えて行かねばならないと思うのであります。
 また、宇和町におきましては、町民の関心が高いとはいうものの他の町では、まだまだというところもあり、また、合併の枠組みについて考えた時、明浜町と城川町の結びつきなどは、教員の人事異動などを除くと極めて希薄と感じを町民が持っているようです。まして、三瓶もということになると、意識付けをどうしていくのかなど、乗り越えなければならないハードルは非常に高く、宇和町のリーダーシップのあり方がこの合併を大きく左右すると言っても過言ではありません。
 そこで、町政6期目に挑戦すると決意を固められた宇都宮町長が、公約としてこの市町村合併をどうしていこうと考えておられるのか、改めて決意の程をお聞かせ下さい。

 先日、愛媛県では宇摩地域と南宇和郡の2地域が、合併重点支援地域の指定を受け、来年度から公共工事等の予算が重点配分されていくとう報道がありました。わが町としては、これに遅れてしまいましたが、東宇和郡の合意形成ができて市政移行を目指すのであれば、どこよりも早く合併実現ということになります。過去の一般質問でも3回にわたり、私はこの合併問題への取り組みを急ぐべきという点を指摘して参りましたが、そのたびに町長の答弁は、「合併はしたくない」というものでありました。このことが、ここへ来て市政移行に取り組むのにタイムリミットが迫ってきている原因であります。 その際、宇都宮町長が全国町村長会の副会長をされていたときでもあり、その立場は理解できます。しかし、そのことがこの合併問題の遅れとなってはいけないのであって、これからはそこで遅れた分も、是非頑張って取り戻して欲しいわけであります。
 今後、交付税制度が見直されていく中、時代の流れにそった地域作り・まち作りをしていくことは我々の急務の課題であり、合併特例債は言うの及ばず、我が地域もその合併重点支援地域の指定を受けるべく努力も必要なのではないかと思うが、町長はどう考えられるのでしょうか。

(2.宇和町条例集・宇和町議会議事録のデータベース化について)
 次に宇和町条例集・宇和町議会議事録のデータベース化についてお伺いいたします。
 現在宇和町条例は、行政職員および議員の範囲にしか配布されておらず、町民はほとんど目にすることもないものですが、宇和町を動かす基本的重要なものであることは周知の事実です。しかしながら、一般町民はこの条例の内容を知らされておらず、何か事にぶつかった時こんな条例があると、役場職員から示されるというような状態になっているのではないでしょうか。
 IT化が進行している今の時代において、これをインターネットで公開したり、CDで配布することは、コストもかからずいとも容易なこととなってきており、近隣市町村においても実施に踏み切る町村もあらわれてきています。例えば、内子町は町のホームページに全町条例を公開しており、議員は条例を見る時、これを利用するそうです。したがって、あの分厚い例規集は廃止したのだそうです。また、町民などからでも自由にいつでも見ることが出来ます。
 宇和町の場合は、議員控え室に各議員ごとに備え付けてあり、定期的に差し替えにより更新されていますが、その作業は手作業で、これを役場内でやっているのでしょうから、極めて非効率かつ不経済・無駄なことをやっているのです。したがって、これらを改善することができないのかお伺いいたします。

 また、宇和町議会議事録についても町民が知るというのは現時点では難しい状況です。先日、新居浜市へIT研修へ行ってきましたが、行政のホームページの中で公開しているとのことでした。これにより、市民のみならず誰でも、自宅のパソコンからどのような行政・議会運営が行われているか、どのような協議がされているのか知ることができるようになり、市民や行政職員からとても好評だということでした。
 また、その原稿は印刷時に作成するものなので、その手間は極めてわずかなものなのです。
 このように、議会議事録についても広報していくのが、開かれ行政のためには望まれることですが、実現できないか町長の考えを伺いたいと思います。

(3.古代ロマンの里構想の進捗について)
 次に、古代ロマンの里構想の進捗についてお伺いいたします。
 なかなか具体的な構想が見えてこない古代ロマンの里構想でありますが、それを一体どのようにしたいのか、町長の考えをお伺いいたします。
 これまで聞いている範囲では、里山へ観光客を呼び寄せようと言うコンセプトを愛媛大学の下条教授にお願いするということでありますが、それ自体そもそも向かっていく方向が違うのではないかと私は思います。6月定例議会で1億5千万円の基金を積んだわけですから、もっと宇和町で自信を持って独自の力でやって行くべき課題なのではないでしょうか。愛媛県で小森古墳・笠置古墳程度の前方後円墳は15カ所ほど確認されているそうですが、宇和町の古墳はそのうちの一つ程度の価値であるという認識を持たなければならないと思います。もっと発掘調査が進み、考古学会の中でも注目される程重要である、とか、国・県の史跡に指定されるほどのものであるという事実があれば人を呼ぶという構想も考えられるのかもしれません。
 今、重要なのは、その古墳の歴史的価値がどれほどなのか調査することであり、未来に向かってそれらを維持・保存していくことであるのではないでしょうか。つまり、学術的調査はしっかりやっていく、そして国・県の史跡として認めてもらうことです。それなくして、宇和町の税金を突っ込むことは、一般町民からみて許されないと思います。石城平野に季節の花を植えたり、古墳へ行く道の整備などはやっていくべきかもしれません。しかし、それによって自然を破壊したり、ものだけ作って中身がない、人が来ない、利用されないというようなものにしてなならないのであります。
 また、古代遺跡は三内丸山遺跡や吉野ヶ里遺跡のような歴史的価値が非常に高いものをのぞき、観光開発しても訪れる人はほとんど無いのが現実であります。それをよく考え、人の言うままに任せるような税金の使い方はしてほしくありませんが、理事者の考えをお聞かせください。

(4.宇和町のIT化について)
 最後に役場内のIT化についてお伺いいたします。
 各自治体で、一人一台のパソコンを持ってLANで結ぶという計画が進行しているが、宇和町の現状はどうでしょうか。現在の庁舎内のパソコンの整備状況をお聞かせいただきたく思います。(何台あるか) また、個人パソコンの実体はどうでしょうか。必要な場所にパソコンが配置されず、個人が持ってきて使っているような人に対して、それを改善してあげなければならないということが懸念されます。そのような実体はないのでしょうか。
 役場内を見ていると、とにかくOA機器の配備が遅れているように思えますが、今後の計画をどのようにたてているでしょうか。行き当たりばったりで計画もないようでは困ります。合併後こそ、そこらの実力が見えてくる時です。進んだ役所では電子メールアドレスを一人づつもって、町民とのやりとりもメールで行われているところもありますが、宇和町は見通しはどおでしょうか。
 また、宇和町のホームページは、宇和町が作っているものではないため、行政の考えや各課の情報発信が出来ていません。観光案内のようなもので宇和町としての考えを見た町民は知ることができないものです。それらを改善して、開かれた行政のためにはもっと行政の情報発信をしなければならないのですが、そのようなことはできないのかお伺いいたします。

 以上で、質問を終わります。
 
理事者答弁
○宇都宮町長
 松山議員の質問の答弁に入ります前に、今期の定例議会は、私の5期目の任期の最後の定例議会でございまして、改めて週去20年間にわたる町政に対し てご支援をいただきました議員の皆さん方にお礼を申し上げたいと思います。

 おかげさまで20年という長い歳月でありましたので、いろいろと様子も変わってまいりましたが、最終的には人口が少しでもふえる町ということが実現できましたこ とは、私の最も喜ぴとするところでございます。

 新たな決意もしておりますが、きょう最後の定例議会、感慨深く、議場も同こうの公民館から変わってさましたことなど を思い浮かべながら任期最後の定例議会に臨ましていただきます。
 どうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。


 まず、1番目の合併の問題であります。これは宇和町のみならず全国の市町村における最大の現在の政治課題だと受けとめております。
 当初、合併の方向が出されまし た当時には、私も含めまして町民の方々大多数の方は、余りやりたくないというのが正直な心ではなかったかと思っております。
 ただ、今年2月に県の合併指針というも のが出されまして、A案、B案、東宇和の場合はA案で東宇和4町、B案で明浜、三瓶、宇和町の3町というような案が示されましてだんだん具体的になってくるなとい うことは感じておりました。

 東宇和郡町村会といたしましては、この3月の町村会におきまして4月から合併研究会を立て上げようということで、事務的段階における合 併に対するいろんな問題の調査研究を行うことを進めてまいっておりました。
 たまたまといいますか、8月、9月にかけまして町内各地域を回って町政懇談会を開催いた しました折に、主たる議題としては合併間題ということになっておりましたので、参加されました町民の方々から忌憚のないご意見を伺いました。

 国、県の合併に対する いろんな指導も強くなってまいっておりました時期だけに、町民の方々の意見も非常にやりたくはないがやむを得ないということのお考えが大多数であるというふうに認 識をいたしました。
 あわせまして、合併をするなれば今の3万市制の要件になる特例法の特例法、2年間でやるという方向で市になった方がいいということのご意見が大 多数と受けとめておりました。

 現在、また改めて全戸に配布いたします合併に対するアンケートの返事も二千何百通ぐらい返ってきておりますが、まだ集計できておりませんけれども、ざっと自を通 してみますと大部分の町民の方々が合併やむなしと、さらに合併をするなればできれば三瓶も含めた市の構想で進めてほしいというのが、ざっと見ましたアンケートの結 果であると受けとめております。
 もちろん一部には合併反対という意見の方もございますが、大勢としてはそういう方向だと考えております。

 それらを受けまして、郡の 町村会といたしましては、郡の議長も集まっていただきまして理事者4名、議長4名の8名でいろいろ協議をした結果、特例法の特例法に合う2年間で合併をしようと、 平成16年3月末までということの方向に焦点を絞って、具体的な合併協議会の立ち上げなどをやっていこうじやないかということに意見の一致を見まして、今回の議会 でご承認いただこうと思っておりますが、1月から任意の協議会、東宇和郡4町で。4月からは法定協議会を立ち上げまして、2年間で合併市制をしけるという条件に合 うような合併に進めていこうという方向が一応決定されております。

 皆さん方も先般、全議員の方々が合併研究をやっていただいたそうでありますが、議会ともどもの歩調でなければ、理事者だけではできませんが、松山議員が熱心にや られた三瓶町につきましてもオブザーバーとして会合には参加していただいておりまして、東宇和郡4町としては門戸は開けておるが、いつでも来ていただければ歓迎し ますと、ただ、タイムリミットがありますので、それにおくれないようにということで呼ぴかけておるところでございます。
 恐らく三瓶の方も近くはっきりしたものが出 てくるんじやないかといます。合併については、そのような状況で進めておりますので、これ議会ともども一致した方向で進めていただくようにご協力を願いたい。
  当面、1月から立ち上げます任意の合併協議会につきましては、一応今の試案では委員6名、町村から。議会から3名、議長を含めて3名、町長、議長、それから議 会から2名と、あと一般学識経験者というような形で立ち上げていこうということになっておりますので、改めて議会の方からも3名の合併協議会の委員の選任をお願い したいと思っておるところでございます。

 大きな、大きな、本当に大革命と、言うなれば50年に一遍ぐらい起きてまいります大革命でございますので、誤りのない道を選ぴ行くのが私としての責任であろうと 考えまして、この地区懇談会から後は積極論の方に変わりまして、そのタイムリミットに合うような合併に進めていこうという町長の姿勢でございますんで、お酌み取り いだたきましてご協力を願いたいと、かように思います。


 次に、条例等のデータベースの問題でございますが、いずれこれは今申しますような合併前提でございますので、町単独でそこに条例をまた入れ込んで、また次にまた 向こうへ変わっていくというようなこともどうかと思いますが、とにかくこれからの問題はもう合併を前提に視野に入れて合理的な統一の方向を進めるように、戸籍の住 民登録のこと、いろんな問題が出てきますが、そういったことでやっていくべきではないかと思っております。
 もちろん、他におくれをとらないようにということでござ いますが。宇和町のIT化のレベルは他町村に負けないと思っておりますけれども、調整をとりながら今後の問題は、一つの合併を視野に入れたものとして取り扱ってい くべきだと考えております。
 細かい点は、課長の方から答弁をさしたいと思います。


 それから、ロマンの里の構想の問題でありますが、まだ姿が見えてこないということでございます。 
 今年度の予算におきましてロマンの里構想の計画樹立の予算をつく っていただきまして、現在までに策定委員会は2回開催して推進、策定をお願いしておるところでございます。
 第2回目の記録はお手元へ配付いたしましたんでご高覧を いただきたいと思いますが、なおご意見等をお聞かせいただきたいと思います。
 古代ロマンの里構想の基本的な考えでございますが、他に委託をして云々というようなご意見でございましたが、私は大いに学識経験者の意見なども聞きながら、現在 まで研究してきました、調査してきましたものを集約して宇和町の宝として、それを保存活用していくという基本的な考え方で進むべきだと考えております。
 この構想のコンセプトは、観光開発ではありません。そりゃもうはっきり申しまして観光開発ではございません。

 議員がご指摘のように古墳の歴史的な価値を調査し、 未来に向かって維持保存していくことであります。
 それも保存した古墳あるいは遣跡をどう活用し、地域に還元できるかということであると思っております。
 つまり、古 墳をただ保存するだけでなくて、古墳と古墳とをつなぐ道や周辺の環境を心地よいものにして、そこに住む人たちや訪れる人たちを快適な気持ちにお誘いしようといった ようなものであるべきだと思っております。
 この構想案を提示いただいたのが、愛媛大学の下條教授でありますが、下條教授は日本だけでなくて中国や韓国の研究所の間 でも有名な学者であります。
 全国を飛ぴ回って史跡整備の方面にも明るく、そして何よりも宇和町内の発掘調査を当初から行ってきた宇和の考古学の第一人者で、他のだ れよりも考古学を通じて宇和の歴史評価ができる方であると考えております。
 町といたしましては、下條教授に提示していただいた構想案をもとに、古代ロマンの里構想策定委員会で専門家や町民の方、いろんな方々に委員になっていただいてお りまして、広く意見を求め、意見を十分聞きながら長期的展望に立って検討し、構想のより一層の充実を図り実施する所存でございます。

 また、議員ご指摘の国、県の史跡指定につきましては、財政的な補助の観点など重要なことでございますので、戦略的に今後は推進してまいりたいと、かように考えて おるところでございます。
 1年、2年で終わるようなものではないと、長期的な展望の中で順次年次計画の中で、このロマンの里全体が実現するようなものにしていきたいと考えておりますの で、よろしくご指導をいただきたいと思います。


 ITの問題につきましては、庁内には現在パソコンが141台町有があるようでございます。
 個人で持ち込みの分が40台、合わせて181台が稼動しております。細 かいことについては、担当課長の方から説明させますが、私も議員が言われたようにパソコンができんような者は町長には向かんというようなことも言われたこともあっ たと思いますが、この間、購入しましてパソコン講習も受けましたが、なかなかようしませんけれども、家内が横取りをしまして毎晩これにのめり込んでおりまして、ホ ームページなども、議員のホームページなどもたぴたぴ見せていただいております。
 大分更新がおくれておるようですが。

 そういったことでその魅力というものは十分感 じておりまして、身近になってきましたんで私も少しながらいじくっていきたいと思っているところでございます。
 町のホームページの関係なども、最近は職員がちょっとかわりましてから大分新しいのを入れてくれておると思いますが、十分ご活用いただきたいと。
 そしてまた、I T政治というようなことに適応できるように、冒頭申しました合併を含めた、前提に見据えた方向で他におくれをとらないように利用活用していくべきだと考えます。
 事 務的な内容が多うございますので、担当課長から答弁さしていただきます。


○三好総務課長 それでは、松山議員の質問の2つについてお答えをしたいと思います。

 まず、宇和町の例規集のデータベース化の問題でございますが、これにつきましては、既に今年13年度からすべてデータベース化を私どもやっております。
 サーバー で蓄積いたしましてデータを庁舎内のLANに走らせておりまして、パソコンからはすべて各個人が出せるようにしております。
 今後、条例をインターネットに公開する ためには、ウェプサーバーを自前で構築する必要があると、あるいはホームページを大幅に更新する必要があると、あるいはセキュリティーの対策をする必要がある、そ ういう検討すべき課題が結構あります。
 そういうこともありまして、今後の課題にのせないといけませんが。
 郡内4町も私ども同時歩調でデータベース化をやっておりま すので、今度合併協議会の中で、ともに協議をして前向きにデータベース化、いわゆる住民の方々に発信する方向で検討していこうと、このように思うております。

  それと、議会の議事録のデータベース化でございますが、これにつきましては、議会だよりの発刊とあわせて、いわゆる議会内でコンセンサスを形成されまして、議会 内部の問題として十分検討していただきたい。
 行政の方はそれを受けてまたご相談をすると、受けるということにしたいと、このように思います。  

 続きまして、宇和町のIT化についてでございますが、いわゆる国の電子政府あるいは電子自治体の進展に向けた方針に対応できる環境づくりをやっていきたいと、こ のように思うております。
 宇和町におきましては、昭和55年に税業務の電算化を導入いたしまして、昭和59年に第1次の電算業務の導入研究委員会、平成7年に第2 次電算業務導入研究委員会の答申を受けまして、かなりの分野の電算の処理を図っております。
 今年度、新時代の情報化に対応するために宇和町情報化推進委員会を立ち上げいたしました。
 先般、その委員会も行っておりますけれども、今後の情報化基本方針案を 早期に樹立していきたいと、このように考えております。

 パソコンの状況につきましては、今ほど町長が答えたとおりでございますが、町の所有が141台、個人所有が40台、合わせまして181台あります。情報化推進方 針では、基本的には1人1台の方針に持っていこうと、このように考えております。
 また、電子アドレスの問題でございますが、これは議員のご指摘では各1人1台、1 人1つと、電子アドレスがというご指摘でございますが、これ私どもはそう考えておりません。
 各課の中に1つあればいいと、1つか2つあればいいと、このような考え でおります。
 以上でございます。



○松本教育長 古代ロマンの里の構想に関しまして、少し補足の説明をさせていただきます。
 ご質問の中に、この古墳の歴史的価値はいかほどかというようなご質問があったかと思いますが、その点につきまして、まず愛媛県の東、中、南予に分けまして、南予 では、ただ1基という古墳でありますし、また高知県におきましては、まだこういう古墳はございません。

 したがいまして、西南四国で唯一の古墳であるものでありま す。
 さらに、笠置峠の古墳からは、南予からは出土をしておりません鉄製の工具、また中四国ではほとんど出ていない土製品が多く出土をしておるわけであります。これ は畿内地域一一関西でありますが一一に多く見られるものでありまして、古墳時代の中心地でありました畿内と中四国との関係を考えていく上で非常に重要な資料でござ います。
 また、宇和が九州と瀬戸内、あるいは畿内関西をつなぐ重要な文化の交流点、そういったものを証明いたします価値のある重要な古墳であるというふうに考え ております。
 さらに、岩木の赤坂古墳におきましては、重要な古墳時代の中期の古墳でありまして、中国では数例しかないという甲冑を持つ古墳であります。しかも構築墓壙という 特殊な構造が平面的に明らかにされつつある。これは日本でも初めてではないかというふうに考えております。このような歴史的価値を持つ古墳でございます。
  終わります。



○水口文化の里振興課長 松山議員の質問に対しまして、ホームページに関しましてちょっと補足さしていただきます。
 宇和町は、原印刷株式会社とホームページ運用に関する業務を委託しておりますが、情報提供等はすべてホームページ担当者が資料を送付し、それをレイアウト等、 皆さんが見やすいような技術面の分野を業務委託しております。
 それを発信しております。

 現在、宇和町のホームページにつきましては、観光、各イベントを中心にしておりまして、ご指摘の行政の考えや各課の情報発信ができるよう今後努力し、検討いたし ます。
 以上でございます。



○2番松山清君 市町村合併の問題につきまして大変的確なご答弁をいただき、私もそういう方向に進んでいかなければならないと思っていたような、まさに自分の考え と一致するようなご答弁でしたので、ぜひともそれが目的を達成しますように頑張っていただきたいと思うわけであります。

 さらに、古代のロマンの里構想に関してでありますけども、歴史的価値というのは、今ほど教育長の方から答弁をいただきまして、そういう特徴があるというのも理 解できたわけでありますが、どれぐらいの金額といいますか、行政的な支出をしようというアウトラインがあるのか、あるいは文化の里も今、重伝建の指定に向けて整備を されている途中の中で、その両方をやっていくということに対して、いささか非常に国の財政、県の財政、町の財政も逼迫している中で気になるところであるわけであり ますので、そこらを今1億5,000万円基金を積んどるわけですから、どれぐらいかけていくのかといったようなところをちょっと追加でお聞かせいただければと思う わけであります。

 また、町長さんに私のホームページを見ていただいてもらっとるというのは意外でございまして大変光栄でございます。
 私も頑張ってやりたいと思います。


○宇都宮町長 古代ロマンの里構想の予算の考え方ということのご質問だと思いますが、これはことしの春の議会で基金条例を認めていただきまして、住宅協会から繰入 金をいだたきましたものを1億5,000万円とりあえず入れたということは、古代ロマンの里構想を町として実現するという具体的な担保でありますので、これによっ て終わるというものではないと考えております。
 財源の問題がありますし、いろんな問題がありますし、構想自体がどういう形のものにするか、それらが決まってきませ んと予算も出てまいりませんが、いろんな意見が今出ておりまして、例えば考古館については木造で余り鉄筋のきらびやかなものにしないようにと、田舎らしい宇和の木 を使った建物にしたらどうかというような意見とか、いろんなことが出ておりますので、ただ家を建てるだけじゃなしに、周遊する道路とか、あるいは子供たちが合宿で きるような建物とか、いろんな意見が出ておりますので、1年や2年ではできないという前提で、とにかく町として一つの住宅協会からいただいたものを基金として、と にかくロマンの里をつくるという心意気を具体的な条例として決めたという段階だと思っていただいたらいいんじやないかと思います。

  財源の間題、その他いろんな制約条件がありますし、学問的にどうしたらいいかというようなことや、それらがまとまりましたときに順次形として出していくと、予算 はそのときに応じてまたふえたり滅ったりするんじやないかと思いますが、基金をひとつ積んだということは、やるという姿勢を出したというふうに認めていただいて、 1億5,000万円で済むもんではないと思っております。
 なるべくお金をかけないように効果が上がるものにしたいと思いますが、口ばかり言うてもいけんので児童館 と同じようにやりますということの形の政策について具体的な裏づけをきちんとしてつくったと、これからそれをうまく使っていくと、どうしていくかということはこれ からの課題だというふうに受けとめていただきたいと思います。


○2番松山清君 ちょっと結局、全体で幾らという話が今の中でなかったわけでありますが、私としてお願いしたいのは、お金をなるべくならかけないというのは賛成で ございますが、お金をかけるとかかけないとかが大事じやなくて、そん中にどれだけの心がこもっているか、どういったものになっていくかということが本当にやる価値 があるのか、ないのかということだと思うわけです。
 それで例えば、考古館を例えばつくるとしたら、愛大の研究室がそこに常駐していて年に3回なり4回、社会人大学とか公開セミナーとか、そういったものをやってい く、あるいは下條先生の研究室の一部の活動が宇和町にずうっと、そのロマンの里が展開して整備されている間、発掘とか何かがあると思いますから、子供たちを集めて 一緒に、子供たちに宇和町にはこんな遺跡があるんだよとか、文化財があるんだよというのを伝承していくのに下條先生に協力してもらうとか、そういったようなつくり込 みですね、そういうのをしっかりしていただいてお金を、それに見合ったお金を費やしていだたきたいということでございます。
 答弁の方は構いませんので、そういうこ とも一つは言っておきたいと思います。



○宇都宮町長 今も言われましたように公開講座を開くとかいろんなことが出てまいると思います。
 とにかく今度の一つうれしいことは石城の地元で新しくできましたバ イパスについてお米6俵で名前を、ネーミングを募集されたと、土器ドキ街道とつけられたというようなことは、そういった意味での側面的な協力、こういったものもこ れからどんどん広げていかなければならない。
 ただ、町だけで、また下條教授だけのアイデアでできるもんではない。
 地域を挙げて街道のような、象徴されるようなひと つ協力体制の中でよりよいものをつくっていこうというようなことで、まだ形がちょっと見えてきませんので、具体的なことは言えませんが、いずれ年度末ぐらいには新 しい一つの姿が少しずつ見えてくると思います。来年度予算当たりに一部は予算化したいと思っております。

 


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