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平成11年3月定例議会の一般質問

私の質問内容
平成十一年三月十日


平成11年第1回定例議会におきまして質問の機会を与えていただきありがとうございます。
 いよいよ、21世紀も間近に迫り、プレ世紀末という年の今年は、宇都宮町政にとりましても、多くの事業を計画され、その成果に町民からの期待が高まっております。
 私たち1期生議員も、初めての1年間の議員経験をさせて頂き、私たちを選んで頂いた町民の附託に応えるため、2年目の今年は、さらなる1歩を踏み出したいところであります。
 そのために、議員という立場でより深く宇和町政のあるべき姿を考えていくと同時に、町民の立場に立った新鮮な目で行政を見つめていこうと考えております。
 これまでにおいても、先輩議員はいうに及ばず、理事者をはじめ各担当課長他の皆様から親切な指導を頂きましたが、今年はさらにお互いに研鑽を計っていくことにご協力をお願いいたしまして、質問を始めさせていただきます。
 今、町民の立場でもっとも気になるのは、地域振興券・介護保険・ゴミ問題・特別養護老人ホーム・東宇和物産館の建設問題などでありますが、すでに一般質問にも出ておりますので、私はこれらと違った観点から、理事者に質問いたします。


1.宇和町議会審議内容の町民への広報推進について

 現状で定例議会は年4回、開催されるわけですが、その内容として一般質問の要約と審議の中の一部が広報紙面を通じて町民へ伝達されているだけです。
 その紙面は少なく議会で審議されたことや、委員会、議員協議会での話し合いの内容は、ほとんど一般の町民へは伝わりません。

 議会というのは、言うまでもなく宇和町の未来について審議されている機関であり、定例議会の内容は、議員サイドのみならず、行政サイドからももっと町民に伝達しなければならない点は多いはずです。
 この町民の情報不足について理事者はどう考えているのでしょうか。

 議会の内容も、わかりやすく解釈して記述してあげなければ、一般の人にとっては大変わかりにくいものです。
 しかし、それを伝えてあげなければ町民は何も知らない内に行事は済んでいたとか、何か建物ができていた、あるいは何か条例ができていたということもあると思います。
 地域振興券についても、情報不足のまま配布になるのではないでしょうか。

 もっと、充実した町政のPRが必要と思いますが、どう考えられますか。
 わからなければ議会の傍聴にでくればいい、と言ってしまえばそれまでですが、そうすれば尚行政に無関心な人が増えてしまうのではないでしょうか。
 一人でも多くの人に町づくりに関心を持っていただき、宇和町をよりよい町にしていかなければならないと思いますが、理事者はどうお考えですか?


2.大地震が起こった際の宇和町の防災について

 平成七年一月十七日の阪神淡路大震災から早4年間が経過しました。
 私も阪神地区で九年間生活しました。
 また、関東でも二年間生活しました。

 今振り返りますと、なんと関東では地震が多かったことか、そんな思いがします。
 夜寝ているときに強い揺れの地震が来て、家内が子供に覆い被さったことが何度もありました。
 それ程に地震が多く、あまり長く生活したくはないなというのが実感でした。

 それに比べ関西は地震がほとんどなく、関西には地震がこないものと思っていました。
 職業柄、建物を造ると言うことはその根本には、地震との戦いがあります。
 関西ではほとんど地震は来ないものですから、耐震設計の必要性も経済的に無駄かに見えました。
 しかし、阪神淡路大震災という洗礼を浴びて、自分たちが造ってきた建物の品質の高さを実感するに至りました。

 「天災は忘れた頃にやって来る!」といいますが、つい先日の1月下旬にも南米コロンビアで大地震が発生し、多くの人が犠牲になっております。
 あの被災地の状況は、まさにあの時の神戸と同じです。

 防災無線も各戸への取付も3月で終わろうとしていますが、この防災無線をふくめ、地震時の宇和町としての対策は、十分なのでしょうか。
 食料の備蓄や、飲料水の確保など、先の地震に学んでマニュアル化されていますか。大地震が起きたときどうするか、町民に周知していますか。知らせる努力、知る努力ともいいますが、われわれ町民がどう行動するのか、もっと真剣に考えておくべきではないでしょうか。
 これまでの防災計画によりますと、おおざっぱな計画はあるようですが、その内容は「県に要請する」とか、「円滑に実施する」とかいう一般的な内容で、せっぱ詰まった震災の状況の中で運用しにくいものであるような気がします。
 内容も薄く、具体性に欠け、何か宇和町という地域の特徴を考慮した内容になっていなくて、全国画一的過ぎて、実際に役に立たない部分が見受けられます。

 宇和町の業務に、防災思想の普及や教育・訓練などがありますが、これらはずっと昔から変わったことをしてないのではないですか。
 何か、新しいことをスタディーしたり、取り組んだりしているのかお伺いいたします。


3.宇和町の建物の耐震性について

 宇和町では、庁舎や学校をはじめ、町営住宅など数多くの建物を有していますが、その中で耐震性に劣る、つまり地震が来れば人命に影響するほどのダメージを受ける可能性が高い建物が、数多くあります。
 これらは、すぐに取り壊すということなどは現実的に不可能で、対応としては耐震補強という方法で、壁補強やブレイス・外壁補修などの工事をする必要があると思います。

 この件について、宇和町の対応や方針が見えてこないのですが、子供たちがたくさん集まる学校など、早くやっておいた方が良いと考えられます。
 どのようにしていくつもりでしょうか。その検討は、どこまで進んでいるのですか。
 評定委員会の設置をして検討を進めていかなければならないのではないでしょうか。
 ノストラダムスの大予言を信じるわけではないのですが、もういつ地震が来てもおかしくない状態です。
 地味な仕事で、大胆な費用投入が必要となっていますが、やりますか、やりませんか。

 郵政省は、いわゆる社宅に当たる宿舎の耐震補強をしているという記事を見かけました。
 町民の生活は大丈夫でしょうか。地震の時に、他が残っているのに、町有の建物だけ壊れてしまうなどというところはないと自信を持って言えるのでしょうか?お伺いいたします。


4.卯之町駅周辺の整備について

 社会が車社会へ変貌を遂げ、昔作られた道路では現状はおろか、将来において支障を来すということが目に見えてはっきりしてきました。
 今の卯之町駅前広場は、タクシーの待機場所もなくなし崩し的に道路が繋がったような感を受けますが、宇和町の顔の卯之町駅をもっと利用しやすく環境整備していく次期に来ているのではないでしょうか。

 また、文化会館のところで2車線が1車線へとなって車では走りにくく、事故も懸念されるのですが整備の方向へ進む考えはないのでしょうか。
 フジができて下瀬橋の一方通行も直進優先となり、保険センター前への流入車両も増加しています。

 また、自転車置き場についてJRで通学してくる高校生のために、増設をしてあげたいと思うのですが、どうお考えでしょうか。
 宇和町の学校へ周辺市町村から通ってくるのに、着いたらあの長い道のりを歩かすのがかわいそうでたまりません。
 特に、雨や雪の日など、ちょっと長い距離のように思います。
 そのような、暖かい配慮をすれば、もっと多くの人が気持ちよく宇和へ通ってくれることでしょう。

 宇和町民の直接のためではないかもしれませんが、これも宇和町の役割として認識すべきことではないでしょうか。
 町長がいつも口にされますが、近隣市町村の中で唯一人口が増えている町、宇和町です。それにふさわしい駅前広場とは一体どういったものとお考えでしょうか。

以上で、質問を終わります。

理事者答弁
○宇都宮町長
  松山議員のご質問にお答えいたします。
 今回の県議会定例議会の状況をテレビ、新聞等で拝見いたしまして、随分変わったなと思いました。
 その一つが委員会の傍聴の問題、しかもその手話通訳をつけてやっておられる状況を見まして、非常に情報公開に対する心構えというか、取り組みについて感銘をしたわけであります。

 宇和町の場合も前から申しますように、平成12年度には情報公開条例を制定するつもりで準備しておりますが、今のところ議員ご指摘のように、町議会の情報につきましても、町広報以外の手段がないというようなことであろうと思います。
 町広報そのものは限られたぺ一ジ数でありますので、余り深くこれを解明するようなことについてはできておりませんが、今後宇和町議会の情報等については、特に町民に知らすために議会でもお考えいただいても結構だと思いますが、もっと広報の機会をふやすようにしたいと思います。

 現在、宇和町の場合には非常に良心的な松葉城、それから宇和タイムスという広報誌がありまして、この情報が非常に町民の間にはよく読まれておると思います。
 ここらの情報の方がもっと先に進んでおるかもしれないと思うぐらいに良心的に書いてもらっておると思いますけれども、こういったものも利用しながら、町としてももっと進めていきたいと考えます。

 それから、防災につきましては言われますような状況で、現在建築確認のおりた建物で建てておる程度のもんで、震度7が来れぱどういう状況になるかは想像もつかないと思います。
 今後さらに建物耐震性等につきましても十分検討して、できるものについての補強など公共建物についていろいろ検討していきたい。

 非常に予算のかかることですから、ちょっとすぐとってみたかというような形にはできないと思いますけども、そういう心構えでこれからの行政に取り組むということにさしていただきたいと思います。
 防災無線の関係は4月1日からは各戸の放送が実現するように今進めておりますので、従来のような有線でなしに無線で行きますから、もう少しは情報が伝達ができやすくなってくるんじゃなかろうかと考えております。

 卯之町駅の周辺の整備についてです。
 この点につきましては、なし崩し的に道路ができたと言われますと、まことにそのとおりで私就任いたしましてから後のことでありますからまだ最近でありますが、あそこには丸通の黄色い倉庫がありまして、あの辺一帯は非常に混雑しておったと恩いますが、丸通の移転ができまして、あそこの土地がああいう形で利用するようになったと。

 しかし、そのときにJRの所有の土地を借りてあの道路の一部はつくっておるという状況でありまして、これを払い下げてもらえなかったもんですから、道路として借地をして道路にしておるようなことであります。
 文化会館の裏の駐車場あたりまでは大きな道路になっておりますが、こちらが手狭いということですので、ですけどちょっとこいつも拡張というのはなかなか離しいかと思いますが、課題としては今の河川道路の改修の関係とか、いろいろもろもろ関連がありますので、総合的な計画の中で検討することが必要であろうというふうには思っております。

 それから、自転車を高校生に貸与してはどうかというような温かいご意見であります。先般、商工会からお見えになった陳情囲のお話を聞きますと、今の高校生はフジ、ダイエーのコースを歩き出して町中は通らんと。
 ぜひ、あれを町中を通るように誘導してくれというような陳情がありまして、自転車じやいけない、歩いて通ってくれと、あのことによって町中の活性化が随分違うんだというような陳情もありまして、松山議員のご質問とは多少ニュアンスの違うご意見もあるということをご認識いただきたいと思います。
 あと、細かい点については、漏れております点についてはまだ課長の方から答弁させていただきます。


○山本総務課長
  1点だけお答えをさしていただきたいと思います。
 防災の関係なんですけどが。現在私ども県の方の淡路大震災からの国の政策等によります関係もありまして、今現在私どもに設置しておりますのは地震計、気象雨量情報、河川情報、それと県との非常無線装置、これを現在設置をさしていただきまして、防災予防とあるいは事前住民への周知への対応という形での機械装備を備えておるところでございます。

 一方、質問にありましたように、飲料水あるいは食料の備蓄の関係なんですけどが、私ども現在8,000食の飲料水と食料の備蓄をして食期間、3年ごとが多いわけなんですけどが、一応更新をしながら、ごめんなさい、800食分です。
 一応備蓄をさしていただいちょることをご報告申し上げたいと思います。

 なお、議会情報のPR等につきましては、町長が途べましたように議員活動の中につきましては、それぞれまたご審議いただくということとあわせまして、今回当初にお願いを申し上げ、情報公開条例制定に向けての準備委員会の設置も予定さしていただいておりますので、そこら辺で対応さしていただく、ご協議をさしていただくということでご理解をいただきたいと思います。
 

○2番松山清君
  ただいまちょっと質問した中で若干漏れている部分について、宇和町の防災思想の普及や教育理念などというのは、我々も小学校のころから受けておるわけですけども、やはり時代が変わっておりまして、防災も変わってきてると思うんですけども、そういう防災計画にのっとったものとしてはどういったものをやられておるんでしょうか。


○山本総務課長
  防災計画の関係なんですけどが、当初ご質問の中にもありましたように、防災計画は非常にもう数次年経過したものがございます。
 今回やはりこの攻策につきましても、全県下防災計画の見直しということで私どもも平成10年予算をいただきまして、最近の淡路大震災を合めた地震対策等をひっくるめた防災計画を今現在計画を樹立して、計画書の作成を準備しております。
 若干時間はずれ込むということになっておりますが、なおその防災計画、防災対策、そういう面につきましても町民に周知できる分につきましては、また計画書が策定できましたら周知の方向でご検討をさしていただくようにしております。


○2番松山清君
 なお、それに具体的に行動まできちっと記入された防災計画書をつくられることを希望いたします。
 それともう一点、ちょっと漏れているところですが、建物の耐震性、例えばもう宇和庁舎のこの役場なんかいったら、もう一目瞭然地震が来たらつぶれるんじやないかという、非常に危ない状態だと私は思うんですけども、専門的知識を持った方々で評定委員会などをつくって、そういったものに対する評価をしていく、対策をとっていくというのが、これが本来の今やるべきことではないかと思うんですけども、それらができてないんであるとすればどういった考えでそういったことを検討されようとしているのか。
 最後にそれをお伺いしたいです。


○宇都宮町長
 具体的に言えと言われましてもなかなかできておらないわけですので、ちょっとそこらまで手が回らなかったと、正直申しまして、気がつかなかったと、手が回らなかったというのは気がつかなかった点は多いと思います。
 今後全国的にそういう見直しが行われておるわけですから、そこらのことも勉強していきたいと思っております。



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