
薬師岳山荘から次薬師を目指して
薬師岳山荘には午前8時半に到着。建物の凹んだ登山道側が休憩場所になっており、そこで行動食などを食べる。本当は昨日ここまで登ってくる予定だったのだが、変更して太郎平小屋に泊まったので、なにか申し訳ない気分だ。
しかし、太郎平小屋から薬師岳山荘までは結構な高度差と本格的な登りがあるので、中高年後期の登山者という身になってしまった以上は、無理をせずゆとりをもった登山を心がけた方が身のためでもあることを感じた。
薬師岳山荘は標高2700mのところに建っていて、北西の風が強く吹いていた。ちょうど北アルプスを通り抜けるような感じで、この辺りだけ強くなっているようにも感じた。下山してきた人に聞くと、アウターを着ていても寒いくらいだ、といい、小屋の外部に掛けてある温度計を見ると13℃だ。Tシャツ1枚では風邪を引くかもしれないと心配になるくらいだった。
薬師岳山荘では下山時に昼食をいただくことにして、しばらく休んで次薬師を目指した。ここから先はいよいよハイマツも少なくなりガレ道をひたすら我慢して登る。このガレた登りはどこかに似ているなあ、と思いながら登ったのだが、去年登った鹿島槍ヶ岳の南峰の最後の上りや2013年に登った鷲羽岳の三俣山荘からの登りにそっくりだ。
このような登りは、何も考えずに黙々と登るに限る。余計なことを考えるとしんどくなってしまうからそう自分に言い聞かせるのだ。
次薬師の山頂にある壊れた避難小屋を越えていくと、右手に有名な薬師岳の大きな中央カールを見ることができた。ここから山頂まではなだらかな稜線を数百メートル歩くくらいで、快適に景色を楽しみながらやっとここまで登って来たという達成感が込み上げてきた。
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有峰湖全景

富山市街から能登半島まで見えた

薬師岳山荘到着

鳶谷源流。薬師岳に源を発し、常願寺川の支流・真川へと流れていく

薬師岳山荘

2010年に改築された。外壁の痛みが気象条件の厳しさを物語る

薬師岳山荘入り口

ベンチの前には風よけが

山荘で注文したものは、外で食べる。気温は13℃

山荘から次薬師への登り

薬師沢

三俣蓮華岳・双六岳の向こうに穂高連峰も姿を現した

薬師岳山荘を出発

次薬師への登りから薬師岳山荘および主稜線を振り返る。向こうに見えるのは北ノ俣岳

有峰湖手前のだらだらとした草原の稜線が、昨日登ってきた太郎坂

三角の頂上を主張して、薬師岳の西に聳えるこの山、埋蔵金伝説で有名な鍬崎山2090m

次薬師へ

次薬師山頂付近

次薬師にある壊れた避難小屋

黒部五郎岳も低く見えるようになってきた。その向こうに笠ヶ岳見える

明日歩く北ノ俣岳〜黒部五郎岳への稜線

太郎平小屋〜薬師岳山荘〜次薬師への登山ルート。これまで歩いてきた道を振り返る

薬師岳山頂までの登山道。中央部の尖ったところが薬師岳山頂

遠くに能登半島が見える

写真中央部が北薬師岳2900m

薬師岳中央カール

カールの向こうに雲の平、槍ヶ岳。雲の平は西に傾いているみたい

山頂まで薬師岳稜線を行く

中央カールの正面には赤牛岳2864mが対峙する

遙かなる赤牛岳。ここへ行くことはほぼないだろう、と思いつつ眺めた

中央カールと東南陵。左の稜線向こう側には南陵カールがある

笠ヶ岳、黒部五郎岳の頂上が下に感じる。それにしても、笠ヶ岳から続く稜線が左で断崖のようになっているのが気になり始める

薬師岳山頂部稜線を振り返る

最後の登り

薬師岳山頂が迫る

山頂部には10人くらいの登山者が休んでいた

山頂部は西風が強くて寒いが、東側は日当たりも良く風が弱かったので、ここで行動食をとったり、コーヒーを入れたりして休憩

テレビや写真で良く見かける、薬師岳山頂の祠

確かに、薬師如来が安置してあった

北薬師岳方面

これまで山頂まで歩いてきた登山道を振り返る

薬師岳山頂の標識

剱岳2999mと立山・雄山3003m

立山の手前に広がるのは五色ヶ原、後は白馬岳、唐松岳、五竜岳が続く

この手前の谷が黒部川上ノ廊下で、黒部ダムの上流部に当たる

右にうっすらと頭を出しているのが戸隠連峰で、その左が鹿島槍ヶ岳、さらに五竜岳・唐松岳・白馬三山が続く

黒部湖右岸に聳える針ノ木岳、スバリ岳なども見えた

赤牛岳の後には、南沢岳2626mと烏帽子岳2628mが左に確認、さらに中央部には、餓鬼岳2647mが見える

薬師岳山頂から見た水晶岳2978mと右の谷は岩苔小谷

頂上部がなだらかな野口五郎岳2925m
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