まつやまワールド    WORLD U

興居島・小富士山282m  2005.4.30

松山市
伊予灘SAから見た興居島(右端) 興居島沖合上空から(中央右)

 いつも松山平野の端から海を見ると、ひときは端正な形をした島が目につく。
 「伊予の小富士」と呼ばれている山だ。この小富士山は興居島の南部にあり、正岡子規も「鶏なくや小富士のふもと桃の花」と呼んだ小島の低山である。

 宇和島方面から松山自動車道で伊予ICにさしかかるころ、必ず小富士山が目にはいる。また、飛行機で松山空港に海側から着陸するときは、左側の窓からこの小富士山が目立つ位置に存在するのだ。

 いつの頃からか気になる存在であり、松山観光港から船で関西へ向かうときにも、高浜港の前を通過する際、この港から出港する船はどこへ行くのだろう、とよく思ったものだった。そのような経緯から、興居島の小富士山へ行ってみることにした。

 午後0時半の高浜港発のフェリーに乗り、興居島で昼食をとって、小富士山に登り、高浜港に帰ってきたら午後3時半過ぎだったから、結構気軽に山頂に立つことができた。しかし、山頂にはブッシュが生い茂り、期待したほどの展望はなかったのが少々残念だった。

 これまでずっと抱いてきた疑問のようなものを解き明かした興居島紀行であった。


高浜港から小富士を見る

4/30 12:30高浜港発→12:45 興居島上陸 昼食=>13:20 登山開始=>14:00 小富士山頂着
14:30 山頂発=>15:10 泊港着=> 15:30泊港発 =>15:40 高浜港着


1.興居島 泊行きフェリー

 伊予鉄高浜駅前の高浜港から興居島の泊港を10分強で結ぶ。
 30分〜1時間に1本、でている。

 興居島汽船有限会社が運行
2.高浜港から見る伊予の小富士

 なだらかな山容に、どんな登山になるかが楽しみ。といっても、200m少々なので、松葉城くらいか、などと想像する
3.高浜港

 12:30発のフェリーに飛び乗った。
 車も乗せる予定だったが、駐車場があり、徒歩で乗船。
 泊まで190円。安い!お兄ちゃんが代金を集めに来た。昔ながらのバスの車掌さん、って感じ。旅の気分!!
4.四十島

 興居島と高浜の海峡は、四十島瀬戸と呼ばれる。左に見えるのが四十島。
 写真は、三津浜港方面の風景。
5.泊港上陸

 あっという間に泊港に着いた。
 この船は、方向転換せずに、前にも後ろにも同じように進めるみたい。つまり、前も後ろもない船、ということ。進んでいく方が前なのだ。
 短い時間だから、回っている内に着いてしまうので、後ろ向き?にも進めるよう進化の賜かも。
 
6.泊地区散策

 公民館のようだ。実は、食堂を探したのだが、無かった。要注意!

 結局、お店屋さんでカップラーメンを購入して食べたが、賞味期限が切れていた。で、港の魚(ふぐ)のえさとなってしまった。
7.乗ってきたフェリー

 前にも後ろにも進むというやつ。
 これを見ながら、カップラーメンをすすった。フェリーに乗る前に、せめてうどんでも食べてくれば良かった、と後悔したのだった。
8.登山開始 13:20

 フェリーが到着した付近に、道標が設置されていた。う〜ん、親切。安心して登山に取りかかれる。まあ、どこからでも行けるのでしょうが。
9.民家の間を進む

 この辺りは路地を山の方に進む。道標に沿って行けば、間違うことはない。すぐに、道は登りになる。
10.麓から見た小富士山

 ここまで来ると、遠くから見たような美しさはない。どこにでもあるような漁村の集落を歩く感じ。
11.階段を上る

 麓には人家が建ち並んでいるので、その間を縫って階段を上る。やがて、密柑山にでる。
12.泊港と高浜港

 高浜港は目と鼻の先。船に乗ってきた、ということが何とも遠くに来たような気分にさせてくれる
13.ミカン畑を直登

 まだ麓なので急ではないが、ミカン畑を山頂に向けてまっすぐに進む。山の麓は、果樹園で、みかんとびわが栽培されている模様だ。
14.すぐに中腹の道に

 写真には写ってないが、横に横断しているアスファルト舗装の道にでる。ここまでは車で来れたようだが、歩いても大したことはない。歩きが、正解。
15.草が生えてました

 上の写真までは、迷わないが、コンクリートを突き当たって、そこで迷う。左が正解。案内板はありません。

 左に曲がって、さらに直登した付近。
16.登山道はこんな感じ

 4月末で暖かくなっていたので、草は伸び蛇が登場してきました。シマヘビ。やっぱり、ちょっと驚きますね。

 果樹園を過ぎると、折り返しの道になります。
17.風景はブッシュの間から

 頂上付近は竹が生えていて、良い展望とは言えないが、その合間から高浜方面が望める
18.頂上神社

 山頂には石鎚信仰の神社が祭られている。
19.石鎚山 吹楊山大権現勧請所

 ということは、ここの山の正式な名前は、吹楊山なのだろうか?と思ったが、結局は不明。
 
20.鉄塔が

 航空機のための電波塔であろうか。飛行機で着陸するときは、よくわからなかったが。
21.三角点らしき

 とにかく竹が茂っており、見晴らしが悪いのが残念。ここの見晴らしが良ければ、多くの人が来るようにも思えるのだが。。。

 山と渓谷社の愛媛の山には、ちゃんと紹介してあるので、もう少し整備して欲しく思う
22.高浜港

 下山中にて。下山の方が展望は楽しめる。
23.三津浜港・松山市内方面

 遠くから美しく見えるだけあって、松山平野は一望、という感じで見える。ただし、山頂からではなく、少し降りたところから。
24.泊港

 泊港は随分したに見えるが、30分もあれば、十分下山できる
25.ミカン畑まで下山

 びわ畑を過ぎ、ミカン畑まで降りてきた。中央のコンクリート道路が、登山するとき見上げていた道。

 登山するときは、直登して左に曲がった。そこから見下ろした様子。
26.松山観光港方面

 停泊している関西汽船は、夜出航するため?瀬戸内海らしい風景だ。
27.いよいよ麓まで下山

 ここからは緩い道を一直線に泊港へと下山する。泊港の海を挟んで向こうは高浜港
28.フェリーえひめ2の甲板

 1階が車で、2階が乗客、3階が操船室となっている。前乗り前降りの極めて合理的でシンプルな島民の足となっている船だ。
29.車両積載要領

 90t。8トントラック6台だそうです。旅客は148名。
30.2階客室

 20名ほど座れる。148名乗ったときは、どうなるのだろうか?
31.泊港での車の乗船状況と小富士山

 15:20発のフェリーで高浜港へ。短い興居島紀行はこれでおしまい。
32.高浜港

 いつもは松山観光港と縁が深いが、今回初めて高浜港発着のフェリーを利用した。まだまだ楽しい島があるかもしれない。
33.興居島全景

 東京から松山への飛行機から撮影。
 結構、細長い島で、「伊予の小富士」は右端になる
34.小富士山サイドを通過

 海側から松山空港に着陸するときは、小富士山のすぐ横を通過。
 あの時、登った感じとは全く違った島のように思える
35.興居島を振り返る

 飛行機は、B747だったが、興居島を円の中心として旋回し、最終アプローチに入った。
 この間に、かなり高度を下げ、小富士山の景色の変化が面白い。気をつけなければ何も感じなかったところだと思う


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